DX人材は本当にいない?
2022年05月20日
IT(デジタル)を活用した業務変革(DX:デジタルトランスフォーメーション)が急務だと、国や各種メディアなど様々なところで見聞きする機会が多い。
しかし、急務なのは理解しているが社内にはDX人材がいないし、採用しようとしてもそんな人材は求人の応募に来ない。と嘆かれている中小企業の経営者(経営陣)の方々は多いと思います。
確かに、ITをフル活用して既存の業務を変革に導いてくれるような(ITを熟知した企画、計画、実行能力を備えた)スペシャルなDX人材はめったにいません。
さらに、育成することも困難(育成のコストと時間を考えると現実的ではない)でしょう。
採用するにしてもそれなりの報酬は必要でしょうし、そもそも希望するスキルレベルの人材を見つけることが出来るかどうか。
ここで疑問が一つ。本当に社内にDX人材はいないのでしょうか?もしくは、候補はいないのでしょうか?
DX人材として育成する対象の社員に、既存の業務(ビジネス)を熟知している中堅社員を想定していませんでしょうか?
例えば、入社して数年の20代前半の若手はどうでしょうか?
彼ら彼女らは、学生のころから当たり前のようにスマートフォンやインターネットを利用して、生活してきています。
友達と連絡を取るのも、情報をやり取りするのも、何かを購入するのも、遊ぶにも。ようは、IT(デジタル)を利用しているのが当たり前の世代なのです。その彼ら彼女らに、自社の業務(ビジネス)をゼロベースで、「どこが古いかな?どうしたら利便性がよくなるかな?」と聞いてみてはいかがでしょう?
IT(デジタル)をベース(彼ら彼女らからすると当たり前なので、"活用"ではなく、ここは"ベース"とします)とした業務改革案が出てくるのではないでしょうか?
そして、経営陣含めた諸先輩方に必要なのは、20代前半の若手に「教えてもらう」という気持ちと、あるべき姿が導き出せたあとの「決断」と「計画・実行のフォローアップ」です。
再度、自社の社員(特に若手社員)の特性を見つめなおしてはいかがでしょうか。