ウォーターフォール・モデルによる業務システム開発の進め方
システム開発や構築を進める際には、V字で表されます。(「V字モデル」と言われています)
左上から下へ進み、そして右上へと、段階的に進める方法です。また、左側で対応する設計と右側のテストの対応関係を表します。
ビジネスの要求やニーズを定義します。これには、ビジネスの目標や目的、利害関係者の要求、システムによって解決すべき問題などが含まれます。
ビジネス要件定義に従い、システムが実現する必要のある機能を定義します。これには、システムの機能や画面・帳票といったユーザーインターフェース、信頼性、性能、セキュリティ要件などが含まれます。
■基本設計
・業務アプリケーション
システム要件定義(システム機能)に従い、画面や帳票のレイアウトや入出力項目、チェック内容や操作の設計、またシステムが保持するデータ構造(データベース構造)などの業務アプリケーションの設計をします。
・システム基盤
システム要件定義(システム非機能)に従い、信頼性、性能、セキュリティなどといった業務アプリケーションを稼働させるためのシステム基盤の設計をします。
■詳細設計
・業務アプリケーション
基本設計の内容を受け、業務アプリケーションの内部構造の設計をします。これには、画面・帳票の入出力とデータ構造(データベース)との(登録・更新・参照条件といった関連性、メール送信やデータ加工、ファイル操作などの内部処理の設計が含まれます。
・システム基盤
基本設計の内容を受け、システム基盤の内部構造の設計(主に設定値)をします。これには、ネットワークやOS、セキュリティポリシーなどの設定値などの設計が含まれます。
■プログラミング/構築・設定
・業務アプリケーション
詳細設計の内容を受け、実際にプログラミングします。
・システム基盤
詳細設計の内容を受け、システム基盤の構築・設定を実施します。
■単体テスト
・業務アプリケーション
個々の画面や処理が正しく動作するかを確認します。
・システム基盤
個々のシステム基盤やネットワーク構成などが正しく動作するかを確認します。
■結合テスト
・業務アプリケーション
プログラミングされた各機能が互いに連携して、正しく動作するかを確認します。例えば、画面Aで登録した情報が画面Bに反映されていることや複数の機能が連動して正しく動作していることを確認します。
・システム基盤
個々のシステム基盤やネットワーク構成などの要素が互いに連携して、正しく動作するかを確認します。例えば、セキュリティポリシーとネットワーク構成が正しく連携して動作していることを確認します。
また、業務アプリケーションとシステム基盤での連携についても、正しく動作するかを確認します。
■システムテスト
システム全体が要求された機能や性能を満たしているかどうかを確認します。
■運用テスト/受入テスト
利用者がシステムを受け入れる前に、最終的なテストを実施します。これによって、システムが要求仕様を満たし、ニーズを満たしていることが確認されます。